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染織は引き算
2013/04/16
先日、経糸を染め終わった段階ではとても満足するようなものになっていたので
緯糸を入れるのを楽しみにしていました。
しかしいざ緯糸を入れてみると自分が思っていた程の効果が
表れませんでした。少し残念。

そこで常々思っている「染織は引き算」を再確認させられました。
「よし、今度はこうしよう」と思い織りの設計を考える、
この頭の中で思い描いたものが完璧なものとします。
経糸、緯糸の素材を選びそれらに見合った筬(1センチ間に何本の経糸が入るかを決める)
を選ぶ。この時点から引き算が始まります。
その後、糸巻きから始まり大管巻き、整経、経巻き、染色など様々な行程を経て
ようやく織りにつながります。
しかし、そのそれぞれの行程で絶えず引き算をされるのが染織です。
次の行程にうまく繋げられて当たり前。
一つ一つの行程をちゃんとこなして如何に減点を少なくするかが
絶えず要求されます。
少しでもいい加減なことをすればてきめんに次の行程に支障をきたしてきます。
決して焼き物のような窯の中で炎がつくり出してくれた「窯変」などという現象は
染織の世界では起きません。一つ一つの積み重ねの結果が如実に織り上がった布に表れます。
そういう意味では今自分がやっていることが何を何の為にやっているのかを
自分で把握しておく必要があります。次の行程がスムーズに進む為には今何をしてやれば
いいのかを考えて作業することが必要です。
このように書くと何か面倒なことのように思えますが、要は自分のいいものをつくりたい
という熱意をどのように表現し、伝えるかを真摯に考えながら作業するということなのかな
と思います。
最近はそのようなことが楽しんでできるようになっている自分をみつけ
ちょっと嬉しくなっています。
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