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メビウスの環
2013/10/15
昨夜一ヶ月ぶりにブログを更新しようとしましたが
あまりにも久しぶりのせいか、アナログ人間な為かせっかく書き込んだものが
どこかに消えてしまいました。改めて書き直します。
暑かった夏もすっかり過ぎて秋もたけなわになりました。
ここ京の山里ではほぼ稲刈りも終わり静かに冬を迎える準備に入りました。
私も先の連休に長らく放ってあった薪の原木を切ったり、割ったりし冬を迎える準備を整えました。
ただ、切ってみたら例年より少ない薪の量に少し不安があり果たして来春までもつのだろうかと心配しています。
さて、本題の「メビウスの環」です。
夏休みを終えた一週目の講義のときに一人の男子学生が後期の課題である
「身につける」に対して予習して話してくれた中に「メビウスの環」の一言がありました。
それを聞いた瞬間から僕の中では「あーでもないこーでもない」が始まりました。
翌週、学校に行ってみるとその学生はすっかり違うことをしようとしていたので
うまく話しを戻し、なんとか「メビウスの環」に挑戦するようにしむけました。(悪い先生かな?)
さっそくそれに関する織りの文献を探してみるが少ないがひとつ見つけました。
本当の意味では「メビウスの環」とは云えないかも、しかしそうとも云える技法を発見。
その男子学生にはとりあえずその技法にそって作業をするように指示を出しました。
僕の方はもう一つ見つけた文献にあった原始機の専門家、先輩染織家の京田誠さんが書いている
「メビウスの環」の記事にヒントをもらいました。
2年間の試行錯誤の結果見つけ出し織られた「メビウスの環」が非常に美しく見え、織りで実現できている
その作品にメラメラと闘志のようなものが湧いてきました。それからは他の仕事をしながらも考えることは
そのことばっかり。「あーでもない、こーでもない」ヒントは整経にあり。
一本目の試作を昨日の朝やってみたが見事に失敗。
早い昼食で気分をかえてと思っていたら閃くものがありました。急いで試作。
太いロープを使ってやってみる。それがなんとなんと当たり!!!
あっさりできてしまいました。昨日の朝の時点では2年を覚悟しなければいけないのかなとがっかりしていたのに。
自分を褒めてやりました。
一本のつながった経糸で整経され織られた「メビウスの環」がこれです。
さて、男子学生にはなんて伝えようか?少しは考えるほうがいいと思っていますが、、、。
最後にアートカバンチャリティーオークションも無事に終わりました。
ありがとうございます。
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