JUN
TOMITA
TEXTILE STUDIOKYOTO, JAPAN

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カテゴリー: 日記

明けましておめでとうございます

2014/01/01

昨年も無事に終わりました。
年内に織り終わった帯2本ですが
水張りをして乾かすまでまでで年内納品はかないませんでした。
振り返ると自分なりには充実した一年だったと思います。
そして今年もよりいい仕事をしていけたらと願っています。
皆さまには昨年春よりブログを読んでいただきありがとうございます。
なかなか思うようには更新できませんが
中味のあるものを読んでいただけるようにより一層精進していきたいと思います。


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今年最後の帯2本

2013/12/25

今年最後の帯2本、一本目が織り終わり二本目を製織中。
春らしいものにと思いピンク系で染めてみました。
あともう少し、これで今年の織り終わり。


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いろんなことがあった一年でしたが自分の中では充実していたと思います。
11月後半からはKBS京都の正月特別番組の取材のため思い通りの仕事ができずにいましたが
それもなんとか終わり最後の追い込みです。昨日、今日のクリスマスも今年も関係なく過ごしました。
正月特別番組は『檀ふみが訪ねる 京の匠たち』というもので
KBS京都 1月1日午後7時から
BSフジで 1月18日(土)お昼の12時から再放送されるとのこと。
中味がどんなものになっているのかわかりませんので少し心配ですがもし時間があれば見てみてください。
 

オープンハウス二日目

2013/11/24

オープンハウス二日目。
今日も快晴です。紅葉も見頃になってきています。
近所のカフェでは青空市も開催されています。
越畑の新鮮野菜やみなさんがつくられた加工食品など
いろんなものも出ています。
ドライブがてらにどうぞ!お待ちしています。



オープンハウス初日

2013/11/23

今日、明日と開いているオープンハウスの初日が無事終了しました。
中には案内状に書いていた保津峡から歩きで2〜3時間かかるかもを信じて
ハイキングがてら来ていただいたご夫婦もありました。ありがたいことです。
紅葉もそろそろ見頃になってきているので天気のよかった今日は
さぞ気持ちがよかたことと想像します。明日もいい天気のようでうれしいことです。
お時間があればドライブがてら、ハイキングがてらお越し下さい。
お待ちしています。


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メビウスの環

2013/10/15

昨夜一ヶ月ぶりにブログを更新しようとしましたが
あまりにも久しぶりのせいか、アナログ人間な為かせっかく書き込んだものが
どこかに消えてしまいました。改めて書き直します。
暑かった夏もすっかり過ぎて秋もたけなわになりました。
ここ京の山里ではほぼ稲刈りも終わり静かに冬を迎える準備に入りました。



私も先の連休に長らく放ってあった薪の原木を切ったり、割ったりし冬を迎える準備を整えました。
ただ、切ってみたら例年より少ない薪の量に少し不安があり果たして来春までもつのだろうかと心配しています。




さて、本題の「メビウスの環」です。
夏休みを終えた一週目の講義のときに一人の男子学生が後期の課題である
「身につける」に対して予習して話してくれた中に「メビウスの環」の一言がありました。
それを聞いた瞬間から僕の中では「あーでもないこーでもない」が始まりました。
翌週、学校に行ってみるとその学生はすっかり違うことをしようとしていたので
うまく話しを戻し、なんとか「メビウスの環」に挑戦するようにしむけました。(悪い先生かな?)
さっそくそれに関する織りの文献を探してみるが少ないがひとつ見つけました。
本当の意味では「メビウスの環」とは云えないかも、しかしそうとも云える技法を発見。
その男子学生にはとりあえずその技法にそって作業をするように指示を出しました。
僕の方はもう一つ見つけた文献にあった原始機の専門家、先輩染織家の京田誠さんが書いている
「メビウスの環」の記事にヒントをもらいました。
2年間の試行錯誤の結果見つけ出し織られた「メビウスの環」が非常に美しく見え、織りで実現できている
その作品にメラメラと闘志のようなものが湧いてきました。それからは他の仕事をしながらも考えることは
そのことばっかり。「あーでもない、こーでもない」ヒントは整経にあり。
一本目の試作を昨日の朝やってみたが見事に失敗。
早い昼食で気分をかえてと思っていたら閃くものがありました。急いで試作。
太いロープを使ってやってみる。それがなんとなんと当たり!!!
あっさりできてしまいました。昨日の朝の時点では2年を覚悟しなければいけないのかなとがっかりしていたのに。
自分を褒めてやりました。
一本のつながった経糸で整経され織られた「メビウスの環」がこれです。



さて、男子学生にはなんて伝えようか?少しは考えるほうがいいと思っていますが、、、。
最後にアートカバンチャリティーオークションも無事に終わりました。
ありがとうございます。


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2時間かけて書いたブログが消えました

2013/10/15

一ヶ月ほどサボっていたブログの更新をしようとさっきから2時間ほどかけて
書いたブログをクリックして投稿した筈なのにどっかに消えてしまいました。
僕の2時間返しておくれ〜。すみません、もう一度書き直す元気がでたらやりますので
それまでお待ちください。どうぞよろしくお願いします。

秋色の帯2本、茶系です。

2013/09/03
 
 

先週に織り終わった帯2本、水張りを終えて今日仕上がりました。

 
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経糸を染めているとき、織っているとき、そして仕上がったとき
それぞれ微妙に違って見えます。しかし最終の仕上がりがほぼ予想通りなので
一安心。今回もまあ満足かなと一人にんまりしています。
 
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ものづくりしている人間、僕なんかは自分で自分を褒めてやって
いい子いい子しながら次に進めているところがあります。
あるいは持ち前の能天気を全面に出して前向きに楽観的に仕事を
がむしゃらに進めて行きます。
そうでないと不安になることが未だにあります。この年になっても、、、。
 
明日、この2本東京に発送します。大丈夫かな?

抽象模様の帯

2013/08/26

 

きものSalon 2013-14秋冬号
 
上記の雑誌の特集の中で以前つくった帯を取り上げて頂きました。
青山 八木さんにお渡ししていた帯ですがどなたに買って頂いたのかな?と思っていたものですが今回の特集で森田空美さん(きもの研究家)に買って頂いていたことが判明。
 
あわせていただいた紬のきものとストールに助けられてとてもしっくりした感じに見えます。
涼やかな秋風を感じる季節にぴったりという表現がよくわかる組み合わせにしていただきました。有り難いことです。
 
 
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実は私はきものの世界には全くの門外漢なので染織に永年関わりながらもきものや帯からは
避けて通ってきていました。しかし数年前に青山 八木さんに出会い、うまいこと褒められ煽てられて帯をつくるようになりました。それまでやっていた壁面を飾る小さめのパネルの作品を指して「こういうものが帯のお腹の部分と太鼓のところにあればそれで十分という八木さんの言葉を真に受けつくり始めました。やってみると面白い。今までの平面的なものから少し立体的に見せれること。締め方や少しずらすことによって見え方も違ってきます。これまでの自分がすべて
どう見せるかを決定していたものが、ある程度身につける人に委ねるということで自分が想定していたものとは違うことにもなりうるおもしろさがあります。多分、きもの世界をよくご存知の人たちからすればとんでもなく非常識なものをつくっているのかも知れませんが、私は相変わらずその世界を知らないまま、今までの壁面をお腹と背中に切り替えて私の目指す美を探し求めています。そして、毎日とても楽しんでいます。
 

秋色の帯

2013/08/20

 

前回の書き込みから少し間が空いてしまった。

お盆休みもほとんど出かけずここ越畑にいた。
のんびりした時間を過ごしながら時々仕事。
 
ちょうど帯の経糸の染めの段取りが整っていたので
時間をかけて染め重ねた。今回は秋色を意識しての茶と濃いグレー。
茶の部分は特に多色を染め重ねて深い色合いになった。
気に入ったものになり今のところは満足。
今日の午後にこれでいいだろうというものになったので
経糸を千切りに巻き取る。
 
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しかし毎日暑い!!
今日の工房も普通に35度以上。これが当たり前になった。
この暑さもいつかは恋しくなるのだろうなとは思うけど、、、。

関悦子さんとイエルカさんを訪ねて

2013/08/06

 信州松本から生まれて初めての高速バスに乗って松川インターまで。

バスを降りるとそこにイエルカさんが待っていてくれた。
数年前に東京青山でご夫婦が展覧会をされて以来の再会である。
 
今回の訪問の目的の一つはこのイエルカさんがデザインする薪ストーブを見せてもらうこと。
10数年前にやはり信州駒ヶ根にある「丸富」というお蕎麦屋さんで見た薪ストーブの美しさが忘れられずにいたところ実はそれはイエルカさんが設計、デザインしたものであったことが前回お会いしたときに判明した。そして今度は永年使って来た我が家の北欧製の鋳物の薪ストーブが
昨年あたりから割れ始めているため来冬に備えて買い替えを考える中で是非見てみたいとの想いからの訪問。もちろんご夫婦の作品やその生活ぶりを見せてもらえることにも、、、。
 
30分ほどで着いたお家は京都の田舎家とはだいぶん趣きの違う立派なそしてとても大きな家だ。自然に囲まれた周りには一軒の家も見えない素晴らしい環境の中に建つこの家は昔の庄屋さんのものだったらしい。玄関を入ると広い土間が。そしてイエルカさんの作品が。
 
 
 
 
 
 
何気なく、静かに置かれているものたちがこのお二人の生活や考え方などを伝えてくれていた。
上の写真の和紙の向こうに透けて見えるのは本来土壁を塗るときの下地になる竹を組んだものを少し間隔をあけてつくったとのこと。最初はそこも壁にする予定だったようだが和紙にかえて大正解と思えた。
 
 
 
 
悦子さんは永年、山羊の毛で紡いだ糸を使って敷物を織っておられる。
原材料の山羊の毛や糸は以前はギリシャから取り寄せていたけれどもそれが難しくなって
諦めていたところにトルコから入れることが出来るようになり一安心。必要に応じて自分の求める色の糸は自分でも紡がれる。経糸に使われている麻の糸はしっかり撚りのかかったもので太さもある。見たことがないなと思っていたら案の定、特注で作ってもらっているとのこと。
 
悦子さんの織りは一見とても地味に見えるけれどこれは使い込めば込むほどその良さが出てくる
典型的な仕事だと感じる。機の上にかかっていた仕事途中のラグを触らしてもらったらやはり想像に違わずしっかり織られたもので2代、3代保つんじゃないかと思われる織りでした。僕の師匠だったピーター コリンウッドを思い出してしまった。使う人、使う場所や状況などをしっかり把握して丁寧に正直に仕事をされているのがそのものからも伝わってくる。こういうものづくりする人がいてくれることに嬉しくなると同時に自分自身しっかりしなくちゃと振り返る機会にもなった。
 
 
僕がたぶんこれかなと思っていたストーブの現物がなかったので近所でそのタイプを使っておられるお家にもお邪魔して見せてもらった。上の写真のは一番大きなタイプのもの。これより少し小ぶりだがやはりストーブ上部がオーブンとして使えるように設計されている。シチューなどの煮物やオーブン料理などレパートリーが増えそうな仕組みになっていてワクワク。もうほとんどその気になっているが家の中の置くスペースとの相談もしなければいけない。
 
近所の家にお邪魔しに行っている間に悦子さんが手際よく料理を作ってくださっていて帰ったら
さっそくお二人お気に入りのワインを開けてくださる。添加物一切無しのオーガニック以上のオーガニック。サラッとしていて美味しい!
 
 
自家製の野菜の天ぷらにオクラのサラダ風、アボガドとトマトのディップそして
悦子さんの手打ちうどん。なんと贅沢なことかと嬉しく感謝、感謝しかし最終の高速バスの時間が迫っているため後ろ髪ひかれる思いながら食べ残してお別れ。
 
昨日は朝早くから一日よく動いた。富山から松本、伊那、名古屋経由京都、亀岡そして越畑。
こんな強行なスケジュールは滅多にないことで疲れたけれど素晴らしいお二人の仕事と住まい方
そして考え方のほんの一部にでも接しられたことで興奮し心地よい気分にさせてもらった。
ありがとうございます。
 
 

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